第20回開催レポート

TOP月例会第20回開催レポート

開催日時

2024年03月11日(月)17時30分〜21時

場所

シソーラス株式会社長野DXセンター

プレゼンテーター

テーマ

「LRTを活用した街づくり」

「スポーツ業界の企業向けの見込み客ケア、LTV最大化のためのコミュニケーション」

参加人数

20名

今回は、羽石学氏(宇都宮市総合政策部政策審議室 地域振興・財産活用室 副主幹)、松岡直紀氏(オールコンパス株式会社 代表取締役)をお迎えしました。

はじめに、宇都宮市 総合政策部 政策審議室 地域振興・財産活用室 副主幹 羽石学氏に、「宇都宮市のLRTライトライン」についてお話しいただきました。

栃木県宇都宮市では、通勤・通学時の交通渋滞や人口減少が長年の課題となっていたそうで、これらの課題を解決し、持続可能な地域社会を目指すためのシカケとして「ネットワーク型コンパクトシティ(以下NCC)」が打ち出されたのだとのこと。NCCは、各地域に拠点を定め、拠点を交通ネットワークで結ぶ形になっているそうです。

交通ネットワークはLRTが主軸となり、続いてバス、地域内交通の順にLRTを補うよう構成され、ウォーカブルなまちになることが期待されます。
ライトラインは、LRTの普及により他交通の混雑を緩和することが目的であると話されていました。LRTの普及のため、今後は交通ネットワークを一枚の地域ICカードで利用可能にすることや、宇都宮市内の移動を500円以内に収めることなど、よりスマートで、より身近に利用できるよう検討しているそう。
また、利点として、LRTは専用の路線を走るため交通渋滞の心配が無いことや、床が低くバリアフリーで誰でも利用しやすいこと、騒音が少ないことが挙げらるとのこと。
さらに、LRTの走行には、家庭ごみの焼却や太陽光電池による電気エネルギーを使用し、環境への配慮という観点でも注目されていると仰っていました。

羽石氏も日常的にLRTを利用し、内装や車窓からの景観も魅力であると話されていました。
しかし、現在は利用率も高く、乗客が多いためまだ座席に座ったことがないそうです。

LRTによる影響は、まちの開発にも現れはじめ、学校やマンションの建設が進められているそうです。

LRTの走行が開始されるまでには多くの苦労や苦難があったそうですが、将来のまちを見据えて周囲への説明を丁寧に行っていき、LRTの開通が実現されたとお話されていました。

後半は、オールコンパス株式会社 代表取締役 松岡直紀氏に「オンライン顧客ケアサービス「アシレックスポーツ」と強化するDX/顧客コミュニケーション」をテーマにお話しいただきました。

アシレックスポーツとは、運動継続のためのデジタル伴奏サービスで、働くことが難しい育児中の方や大学生がスポーツサポートクルー(SSクルー)として仲介をし、様々なスポーツの専門家やプロであるサポートアドバイザーがユーザーに情報を展開するサービスだそう。

日本には様々な運動やスポーツができる環境が沢山あるのに対し、活用されているスポーツ施設が少ないことに着目し、施設でスポーツをやるための支援を自治体、企業、団体に向けて提案しているそうです。

アシレックスポーツがスポーツ産業にサービスを提供し、継続が難しい運動やスポーツを支えていきたいとお話しされました。

アシレックスポーツの利用場面として、スポーツ施設の活用の活性化を図るため、施設でのイベント実施時の広報のサポートや、スポーツコンテンツ実施企業に向けた顧客ナーチャリング施策、運動による福利厚生に取り組む企業への参加率向上サポートなどを想定していると仰っていました。

松岡氏は、プロフェッショナルスポーツやスポーツ施設だけでなく、「スポーツをする」という事にフォーカスし、幅広い層に向けてスポーツを使って社会を更に元気にしていきたいとお話されました。

長野県での実績については、野沢温泉村のプレミアムレンタルスキーの取り組みでアシレックスポーツが採用され、運用を開始しているそうです。

更に今後は、野沢温泉村の取り組みを通してQ&Aデータを収集し、アシレックスポーツ独自の生成AIをつくることで、現在SSクルーが行っているサービスを24時間365日対応可能にすることを目指しているとのことです。

また、これまで業界に無かった夏と冬のスポーツの連携についても野沢温泉村から発展させていきたいとお話しされました。