第17回開催レポート

TOP月例会第17回開催レポート

開催日時

2023年12月11日(月)18時〜21時

場所

シソーラス株式会社長野DXセンター

プレゼンテーター

テーマ

「カーボンニュートラルに向けた新規ソリューションのご紹介」

「長野は、欧州から何を学ぶべきか?」

参加人数

31名

今回は、株式会社カクイチ 情報システム部 松山陽一 氏とシソーラス株式会社 代表取締役/NICOLLAP 代表理事 荒井雄彦氏をお迎えしました。

はじめに、株式会社カクイチ情報システム部 松山陽一氏に「カーボンニュートラルに向けた新規ソリューションのご紹介」をテーマにお話しいただきました。

株式会社カクイチでは、国のFIT制度(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)を活用し、ただ太陽光発電をするだけでなく、カクイチで販売したガレージに太陽光パネルを設置し、顧客とパートナーを組んで発電を行っているそうです。顧客数は17,300件で、年間88,400tものCO₂削減効果があるとのこと。
自家発電では、載せられない屋根に載せることに挑戦したとお話されていました。従来のパネルでは耐荷重が大きく設置が困難な屋根に、カバールーフを架け、超軽量パネルを載せることで設置が実現出来たそうです。
松山氏は、太陽光パネルをどこでも設置するのではなく、土地を壊さず、屋根と共に設置していきたいと仰っていました。

また、太陽光発電事業の他に、BYDフォークリフト事業も積極的に展開していきたいと話されました。EVフォークリフトはCO₂削減効果がある他、煙が出ないため環境に優しく、音が静かなため周辺の環境を乱さない、非常用電源としての使用が出来る事など、様々な利点があると話されていました。

後半は、シソーラス株式会社 代表取締役でありNICOLLAP 代表理事の荒井雄彦氏に「長野は、欧州から何を学ぶべきか?」をテーマに、荒井氏が実際に訪れて見た欧州の各都市の様子や、長野での事業の可能性についてお話しいただきました。

スタートアップの中心地であるドイツのベルリンでは、改札が無い電車や切符の買い方、電動キックボードの普及など、生活の中の移動手段が日本との大きな違いだとお話されました。特に、電動キックボードは欧州では生活の足として普及し、GPS機能を活用することでまちのどこでも乗ることが出来るそうです。

デンマークの首都コペンハーゲンは、デジタルシティ・インデックス2022世界ランキング1位であり、まちのデジタル化が普及していると仰っていました。

またコペンハーゲンにはイノベーションハブの拠点が点在しているそうです。IKEAのイノベーションラボ「SPACE10」は、NICOLLAPのベンチマークでもある場所だと話されました。SPACE10では、近未来に活躍するものの研究開発を日々行っているそうです。

長野県と欧州の繋がりとしては、オランダで盛んなハウス栽培農業についてご紹介いただきました。オランダのハウス栽培は、大規模化と共にテクノロジー化が進み、雨水の利用や再生エネルギーの活用が有効的に行われているそうです。

荒井氏は、出会いや刺激がある場所をつくることが人との繋がりを生むと仰っていました。欧州の各都市のまちの姿や取り組み、施設の在り方から、プレイスメイキングが重要であり、長野でも場所づくりのために取り組んでいく必要があると話されました。