第9回開催レポート

TOP月例会第9回開催レポート

開催日時

2023年02月13日(月)18時~20時

場所

シソーラス株式会社長野DXセンター

プレゼンテーター

テーマ

ソーシャルイノベーション~今日からはじめるコレクティブインパクトについて考える~

参加人数

37名

今回は、スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー日本版(Stanford SOCIAL INNOVATION Review Japan;以下SSIR-J)の共同発起人である、井上有紀氏をお迎えしました。「ソーシャルイノベーション」および「コレクティブインパクト」をテーマに、従前のプレゼン形式とは異なり、参加者同士での思いの共有やディスカッションを交えながらの時間となりました。

井上氏のこれまでの経験から、「ソーシャルイノベーションのスケールアウトはマインドセット・シフトから起こる」という話があり、社会を変える、というマクロの視点だけを追うのではなく、自分自身の中にある声(どうしたいのか、どうありたいのか)に耳を傾けるというミクロの視点を大事にし、自分自身が変容していくことが、やがて自分を取り巻く環境変容に繋がり、やがては社会変容に繋がっていく、という示唆がありました。それを受けて、最初のディスカッションでは、SSIR-Jが大切にしている「主語を”わたし”に戻す」をキーワードに、信州ITバレー構想の下に集まった「わたし」は何を感じているのか、どんなことに挑戦していきたいかを考え、数名で話し合いました。この共有の時間は想定以上に盛り上がりをみせ、楽しい時間となりました。最後に参加者全体でも共有を行いました。

参加者同士での話し合いは、時間になっても途切れることがなかった。

次にサブテーマである「コレクティブインパクト」について話が移り、皆で理解を深めていきました。コレクティブインパクトとは、異なるセクターにおける様々な主体(行政、企業、NPO、財団など)が、共通のゴールを掲げ、お互いの強みを出し合いながら社会課題の解決を目指すアプローチです。NICOLLAPの活動がまさにコレクティブインパクトであり、参加者からも多くの関心が寄せられました。

様々な背景を持つ人たちとコラボレーションをし、社会の変容をみんなで促すためにはまず「自己理解」が必要であり、自己理解は「他者理解」につながると井上氏に語っていただきました。そのうえで、参加者から「コレクティブインパクト」を進めるにあたり、自分の所属する組織内のメンバーに対して理解を促すためにはどうしたらいいのか、という質問があがりました。これに対しては、これまではコレクティブインパクトの「5つの特徴」に表されるようなポイントが挙げられていたけれど、ここにきて、相手に対してより丁寧な説明、歩み寄り、および調整が必要だという声があがっているなど、最近の潮流についても話をいただきました。

今回の月例会では、「主語を”わたし”に戻す」という新たな視点をいただき、これまでの月例会とはまた違った視点からソーシャルイノベーションを参加者全員で考える機会となりました。色々な考え方、見方を取り入れながらコレクティブインパクトを推し進め、NICOLLAPとしてのソーシャルイノベーション、新産業創出へのチャレンジを続けていきたいと思います。

井上有紀氏の夫、井上英之氏も加わり、コレクティブインパクトについてお話しいただいた。

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