2020.03.16

「地域共創ラボ」レポート#8 | Stage-2 第5回 –「成果発表会」

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今期の地域共創ラボ最後となった成果発表会。全5チームに講師も加わり、全員が想いを込めた事業アイデアの成果を発表しました。ご参加いただいたNICOLLAP 安藤理事(長野県立大理事長)、ならびに阿部知事からも、この活動に対する期待と展望に関するメッセージをいただきました。当日の様子のムービーも用意しましたのでご確認ください。

地域共創ラボ 成果発表会

なお第4回同様、新型コロナウィルスの感染拡大を懸念し、一般の方のオブザーバ参加をお断りさせていただいた上、会場を善光寺大勧進からシソーラス株式会社DXセンターに変更して実施し致しました。

■発表内容概要(チーム名)

寄付のプラットフォームを創る(team 1cent)

寄付してほしい人の情報源が散在していて寄付したい人に情報が十分に伝わっていません。情報が集まる場を用意し、寄付する人と寄付してほしい人をつなぐハブの機能を持たせることで寄付しやすい環境を創出。さらに硬いイメージのある“寄付”という言葉をカジュアルに“チアしよ”とすることを提案。寄付の普及を通して心から助け合える世界の実現を目指します。

地域発信型ハブ事業を創る(サステナブル農業)

自身が経営するレストランにて地元の農家の野菜と自身が育てるお米を使用。付近のスキー場の観光客や宿泊客を誘致し、食を通して地元の魅力を発信。ターゲットを絞ったサービスと持続的な成功をもって、地域の農業の持続的な発展を支えていきます。

村文化をアプリで創る(村2.0)

かつて、人がまだ支え合わないと生きていくことすらできなかった時代。そこにある村は、人々の助け合いによって高度なシェアリングエコノミーを実現していました。一方で現代 は、自己責任的な考え方が困っている人を孤立させ、村などの地域コミュニティも衰退の一途をたどっています。そこで我々は ITの力で古き良き村の仕組みを現代に蘇らせ、持続可能な地域コミュニティ(=村2.0)を創ります。

防災からはじめる、地域共創マップづくり(地図)

近年増加傾向にある災害に対し、今こそ防災意識を高める必要があります。しかし災害の危険度を知る防災マップに対する地域住民の理解や関心は十分ではありません。オープンデータを活用し、地域住民と共に防災マップを創り上げることで、地域の防災に対する理解、関心を高めていきます。

AIによる暗黙知の定量化ツールを創る(AI-Siru)

職人や達人の持つ「形式知化できない暗黙知」を、AIを活用して形式知化するツールを開発します。第一弾として、プロのコンサルの知見を形式知化するツールを作成するプロジェクトを進行しています。このプロジェクトでは、成功体験と「相関の高い要因」や「相関度数」を機械学習により定量化します。この事で特定の要因に対する自分の状態を答える事と、現状の成功可能性を確認できるというツールです。同様のアプローチにより、メンターマッチングツールや、スポーツジムなどの健康系ビジネスにおける評価ツール、パーソナルトレーナーと顧客のマッチング診断テストなど、幅広く展開していきます。

DMCの新戦略(講師 渋谷氏)

地域をけん引する事業者として旅館をリデザインし、地域再生につなげる”かせぐまちづくり”の実践プログラム。旅館を拠点に、地域内外の経営人財を育成して地域発のイノベーション創出につなげるトレーニング・ツーリズムをまずは提供。その成果を最大限に活かして、社会的に影響力のある富裕層をターゲットとする観光事業を地域で展開するDMC (Destination Management Company)に旅館を変容していきます。

これらの発表に対し、NICOLLAP 安藤理事より「マネタイズが課題。軸足を置きつつ柔軟にピボットしながら事業化を目指してほしい。さらに地域共創ラボがスタートアップを生み出す場になってほしい。」、阿部知事より「人が集まる場を創り、新しいものを生み出しましょう。危機の今こそチャンス。」とのコメントをいただきました。

今期の地域共創ラボは終了となりますが、参加者はやっとスタートラインに立ったところです。それぞれが抱いた思いを忘れず、実現に向けてそれぞれの道を歩んでいきます。来期以降も計画して参りますので、ご期待ください。

最後に、参加者、ならびにご協力いただいた関係者の皆様、心より御礼申し上げます。