2021.01.08
【2020地域共創ラボ #02レポート】「自分は何者か?」に徹底的に向き合う
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2020年12月12日、善光寺大本願を舞台に開催された第2回の地域共創ラボ。今回も「事業脚本家」渋谷健氏のファシリテーションのもと、イノベーションを志す参加者たちがセッションに臨みました。
また、今回もプログラム中はマスク着用やこまめな消毒など、新型コロナウイルス対策を徹底した上で開催しています。
自分自身の状態に真摯に向き合う
第2回のテーマは、「認知変容を促進し“目指すべき未来”=Who am I?に向き合う」。このテーマに向き合う事前準備として、予め参加者は自分自身の「ビジョン(人生の目的)・ミッション(人生の使命)・バリュー(人生の価値)」を言語化して臨みました。
会の序盤では、前回のアクションの振り返りを実施。「県内の企業を活性化させる」など参加者それぞれのテーマをもとに、初回で実践した
・俯瞰的に物事をただ捉える「感知」
・起きている事実を客観的に観察し、把握する「観察」
・起きている物事の背景を洞察し、把握する「洞察」
・当事者としての感情に共感し、把握する「共感」
という4つのステップを改めて確認していくことに。
自分自身が向き合うべきテーマに対して、いくつかのフレームワークを用いながら情報化→精緻化→具象化というフローを踏襲。自分自身の状態をフィギュアやレゴなどを使った抽象的な表現から具体的な言葉へと徐々に落とし込んでいきました。
「何を求めているのか」を探求する
「共感」に至るまでの4つのステップを踏まえた上で、今回はさらに3つのステップを踏んでイノベーターとしてのマインドセットを確立させていきます。まずは5つ目のステップ「介入」から。このステップでは、当事者の心理状態に介入し、求めているものを把握することを主眼に置いています。この段階から他者との関わり方にも視野を広げていくことになります。
自分も含めた当事者がどのような“関わり方”を求めているのか、何が・どう・なぜ欲しいのか、何が欠けているのか……など、さまざまな角度から心理状態を確認。無意識下にある自分自身が満たしたい感情を丁寧に見つめていくことに。
余裕がある⇄余裕がない、対応できる⇄対応できないという2軸からなる4象限のマトリックスをヒントにしながら自分がどんな状態にあって、どんな“関わり方”を求めているのか見立てていったり、いくつもの感情が記載されたカードをヒントに自分自身の感情を探っていったりと、いくつものアプローチで心理状態のつかみ方を学んでいきました。
続く6つ目のステップ「創発」では、深層心理の探求と把握に努めます。求めるものが満たされた世界を思い描いた上で、そこに対してどのような生活を送っているのか見つめていきました。向上心を持って学び続けているか?自分の行いが物語のようにつながっているか?必要な人たちと阿吽の呼吸で動けるようになっているか?……そのような問いに向き合いながら自身の内面に対峙。思い描く世界と現状の乖離が明らかになった上で、何が欠けているのか、何を真に欲しているのか、次のアクションへの手掛かりを掴むために言語化に努めていきます。
自分自身への認知が変わる瞬間
そして、7つ目のステップ「変容」へ。ここでは、「創発」までの「何を求めているのか」という視点から「なぜ求めているのか」という最も深い視点での内省を行っていきます。
まずは1つ目のステップ「感知」から6つ目のステップ「創発」まで行ってきた内容を改めて俯瞰して感じ取った上で、ありのままの自分自身の全体性を総称して言葉で表現。さらに、その内容に対し、下記のような質問で深掘りして精緻化していきます。
「自分自身のビジョン・ミッション・バリューに沿っているか?」
「自分自身に起きたあらゆることを自分自身の学びにしているか?」
「自分自身を愛し、人生の旅を楽しんでいるか?」
「自分自身の人生の意味を知り、強くしなやかに生きているか?」
しかし、多くの参加者は、これらの問いにネガティブな回答が多くなる傾向に。では、なぜネガティブな回答になってしまうのか。その背景には、自分自身が囚われている無意識のレッテル(メンタルモデル)があると渋谷氏は指摘します。
そこで、そもそも自分は何者なのか、どんな人間だからネガティブな生き方を送っていると考えているのか、あえて自分自身が囚われているメンタルモデルを言葉にしてさらけ出すことに。
「自分は必要とされない幽霊みたいな存在だ」
「自分は薄っぺらい人間です」
時に苦しく、険しい表情を浮かべながら自身のメンタルモデルを発表していく参加者たち。渋谷氏は、自分の奥底にあるメンタルモデルに向き合い、最も言いたくない言葉をさらけ出すことが変容の第一歩だと話します。
この発表ののち、渋谷氏は再び自身の全体性に向き合うように提案。ただし、先ほどと異なり、このターンではマインドフルネス(瞑想)を通して自身の全体性を受け入れていくことに。
丁寧に呼吸を繰り返しながら、ゆっくり内面に意識を向けていく……その中で「私は、○○だった自分自身をあるがまま赦し、受け入れ、手放します。そしてそんな自分を愛します」という言葉を自分自身に語りかけていきます。 すると、自身のメンタルモデルとして挙げていた、目を背けたかったはずの言葉が遠くに感じるようになる参加者が増えていきました。
マインドフルネスを行った上で、改めて自分自身が何者かを捉え直していく作業を行い、改めて発表することに。
「実は、自分は愛されるひとです」
「実は、自分は可能性を信じて進むことができる人間です」
参加者の言葉や表情は、どれも前向きなものに変化していきました。
最後に、今日一日の学びの振り返りを実施。
“ひと”“組織”“事業”の観点で、未来像や取り組むべき課題などを書き出したり、全体を通して得た気づきなどをグループ内でシェアしていきました。
これにて、第2回目の地域共創ラボは終了。
次回は、2020年1月16日の開催を予定しております。それまでに参加者は、今回の復習と次回の予習イーラーニング、さらには事業ラフプランの作成、共に事業に取り組む仲間集め、その仲間のビジョン・ミッション・バリューの言語化に取り組む予定。
そして次回からは、いよいよ本格的な事業づくりがスタートしていきます。